1/4+2/4=3/8や2/4-1/4=1などになってしまう

 分数のたし算やひき算で、分母の数字と演算子の+や-に反応して、分母の数字を足したり引いてしまい、分数のたし算が1/4+2/4=3/8となったり、分数のひき算が2/4-1/4=1となってしまう子どもがいます。このような場合、分数の意味と+や-の操作的意味をしっかりと説明する必要があります。

具体的な支援の方法

step1 分数のたし算とひき算の分数カードによる支援

 

 [分数のたし算]

 1/4カード1枚と1/4カード2枚を離して置きます。(写真1)1/4カード1枚を指差し「これは1/4です。」と言い、続いて1/4カード2枚をくっつけた状態のものを指差し「こっちは、何分の何ですか?」と質問をします。もし子どもが答えられないときは、「1/4が二つぶんなので、2/4になるよね。」と分数の表記規則を示します。

 次に、1/4カード1枚と1/4カード2枚を中央に移動させ、3枚をくっつけます。(写真2)「1/4 1つと 1/4 2つ を合わせたからたし算になるよね。」と何算になるか確認した後で、元の状態に戻し再び3枚の分数カードを合わせてから「これを算数の式で表すと1/4+2/4 と書きます。」と伝え、ミニホワイトボードに式を書きます。最後に「合わせて1/4が3つぶんになったから答えは3/4になるよ。」と言い =3/4 を書き加えます。

 他の分数カードも使い、いろんなたし算の問題を提示し、ミニホワイトボードに立式をする課題をおこないます。

                   写真1
                   写真1
                  写真2
                  写真2

[分数のひき算]

 1/4カード2枚を中央に置き(写真3)「これは何分の何ですか?」と聞きます。もし子どもが答えられないときは、「1/4が二つぶんなので、2/4になるよね。」と分数の表記規則を示します。次に2枚の内1枚を取り除きます。(写真4)「1/4 2つから 1/4 1つを取り去ったからひき算になるよね。」とと何算になるか確認した後で、元の状態に戻し再び1枚の分数カードを取り去ってから「これを算数の式で表すと  2/4-1/4 と書き ます。」と伝え、ミニホワイトボードに式を書きます。最後に「残りが1/4 1つぶんになったから答えは1/4になるよ。」と言い =1/4 を書き加えます。

 他の分数カードも使い、いろんなひき算の問題を提示し、ミニホワイトボードに立式をする課題をおこないます。

 

                  写真 3
                  写真 3
                   写真4
                   写真4
         図 1
         図 1
         図 2
         図 2
         図 3
         図 3
         図 4
         図 4

step2 支援ソフト「分数のきほん」による支援

 

 さんすうベーシックプラスさんすう3「分数のきほん」の中の『真分数のたし算』の課題(図1)『真分数のひき算』(図2・図3・図4)の課題を繰り返しおこなうことにより、分数の意味と+や-の操作的意味をしっかりと定着させていきます。